思い出の一枚(ﾁｪﾘｰｸｰﾍﾟのｱﾝちゃん)【ﾓﾊﾞｲﾙ】世界の蒸気機関車

思い出の一枚(ﾁｪﾘｰｸｰﾍﾟのｱﾝちゃん)

■ﾁｪﾘｰｸｰﾍﾟのｱﾝちゃん
73年夏､私にとって九州は初めてである｡最初に撮り出したのが筑豊線･後藤寺線｡雑誌掲載の撮影旅ｺｰｽを参考に取りあえず後藤寺を目指した｡炎天下の中､有名な中元寺川の鉄橋で待つと来るは来るは9600が牽く石炭列車｡しかし逆重連や逆ﾌﾟｯｼｭﾌﾟﾙ､ﾄﾝﾎﾞなど変則運転が多く､いささか飽きていた｡
やっと正向きの9600が来た時だった｡これをﾓﾉにしようと三脚を構えてじっと待っていると一台の車が猛ｽﾋﾟｰﾄﾞで私の横を通り過ぎて目前で止まった｡列車はもう鉄橋を渡っている｡中から短ﾊﾟﾝ穿いた兄ちゃんが飛び出しｶﾒﾗを構え出す｡
｢あの?！後ろに構えているんだけど............｣

後藤寺線　船尾ｰ後藤寺　1973年8月
私は｢どいてぇ～｣とも言えずただぼう然とするだけだった｡とりあえずｼｬｯﾀｰを押したのがこの一枚である｡あの時の私も怒鳴るす気力も無くなくただ我慢するしかなかった｡

日産ﾁｪﾘｰｸｰぺの短ﾊﾟﾝ兄ちゃんそして96｡あの時は本当にﾑｶついたが､時が経ち改めて見返すと1970年代の背景がわかり結構貴重な絵である｡実は私もﾁｪﾘｰｸｰぺは好きだったんです｡
この写真に写っている相模ﾅﾝﾊﾞｰのﾁｪﾘｰｸｰﾍﾟに乗っていた短ﾊﾟﾝ兄ちゃん､私だと思ったらご一報下さい｡ﾜﾝﾊﾟﾝﾁ！挙げます｡ｳｿ､この写真を差し上げます｡